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はらぺこあおむし『エリック・カール展』


『エリック・カール』展。
 
絵本『はらぺこあおむし』で有名な
この作家の原画展を世田谷美術館で開催中です。

 

エリック・カールがその創作において、日本の芸術、
木版画に影響を受けたといってくれるのはとても嬉しい。
 
彼の絵本は独特の雰囲気があるなあと思っていたら、
コラージュだったので、とても納得。
 
貼り絵のようで、紙芝居のようでもあり、
透明感があって、温かみまで感じさせる。
 

作品から伝わってくる、あの不思議な感じは、
 
(トレーシングペーパーのような)薄紙に 
透明色のアクリル絵の具で着色して、
 
それを切り貼りするという
作風から来ているようです。
 
それに彼、エリック・カールのお人柄も
見事に表現されていると思います。
 
展示の後半では、
影響を受けた画家として、 
 
パウル・クレーが数点の
オマージュと共に紹介されていました。
 
あそこでクレーに出会うとは思いませんでした。
ちょっと得した気分。
 
気になる展覧会には、まめに
足を運ぶべしと再確認した次第。
 
下絵素材はなかなか見れないので
(ああやって作るのか、と)とても興味深く拝見しました。
 
 
 
  
 

〜 ・ 〜 ・ 〜 ・ 〜
 
おまけの話。
 

立体感のない、音のしない、彼の絵を見ていたら、
日本画の加山又造の絵を思い出しました。
 


似てる....とかではないのですが、何となく。



はらぺこあおむし エリック・カール展 世田谷美術館
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『茶碗の中の宇宙 樂家一子相伝の芸術』展



東京国立近代美術館
『茶碗の中の宇宙 樂家一子相伝の芸術』。
 
初代の長次郎さんからはじまる歴史を辿る旅。
 
400年も昔のものを”近代”美術館で開催するなんて、
なんか変わってるなあ。
 
そう思いつつ展示を見たら、樂茶碗のロシア巡回展プラス
15代吉左衛門さんの作品展という構成で、
 
過去から現在、そして未来へというベクトルに、
明確なメッセージが込められていました。
 
とてもいい展覧会。
 
樂。樂焼は本当は利休と長次郎で
ほぼ完結しているのだと思います。
 
展覧会を最後まで見た後に、もう一度
長次郎の『大黒』や『無一物』を見返せば、
 


誰でもそう感じると思います。
 
 
だけど、自分はどこまで長次郎に近づけるのか。
 
また、長次郎からどのくらい離れたら
樂焼ではなくなるのか。樂焼とは何なのか。
 
樂のご一族は、「模倣と独創性」という命題と
400年も闘ってきた人たちなのだと思います。
 
 
そんな中、ご当代(十五代吉左衛門)は
とても好きなアーティストのひとり。
 
彼の前衛的な樂は、その作品が
樂と呼べるかどうかを越えて、
 
「用の碗(用の美)」としても、つまり茶の湯の
お茶碗として使えるのかどうか、
 
そんなところまで突き抜けています。
 
これこそが自分だという答えを
世に突きつけている人の凄み。
 
彼の穏やかさは確立した自分への信頼だと思う。
とてもかっこいい。
 
 

『茶碗の中の宇宙 樂家一子相伝の芸術』は
近代美術館常設展と連動企画を行っています。
 


「樂×対峙」をテーマとした一角。お茶碗と
インスタレーションや油彩が並んでいて愉快です。
 
吉左衛門さんの茶碗にしか見えない絵(ピエール・
スーラージュ。黒の画家ともいわれるらしい)もありました。
 


吉左衛門さんの言葉「作品をそのまま受け入れたら、
それは負けてるんです。アートに疑問を持たないといけません」は、
 
あるいはこちらの展示のほうが
実感できるかもしれません。
 
必見。
 
 



茶碗の中の宇宙 樂焼 近代美術館 竹橋
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『草間彌生 わが永遠の魂』展



六本木国立新美術館
『草間彌生 わが永遠の魂』。
 
草間さんは一番好きなアーティストのひとり。
 
アートとは自己の解放、顕示。
 
そこには人間離れしたバイタリティーと
少しばかりの狂気も必要なのだと思う。
 
最新作『わが永遠の魂』は162×162cmの大作が
なんと132枚(全部持ってくると500枚以上らしい)。
 
テニスコートが2、3面は入ろうかというギャラリーは
この作品だけでいっぱいでした。
 

老齢(1929年 昭和4年 御年88)の前衛芸術家が、
あれだけの大作を、しかも連作で描き切ったとは、
 
俄かには信じられません。
 
同じ大作でも、村上隆さんの五百羅漢図などは
レンブラント工房のチーム作業というイメージ。
 
一方草間さんの作品は、一枚一枚が
彼女の肉筆なのだと思います。
 

下塗りされたキャンバスに筆を躍動させる。
 
2009年から描きつづけた連作、
『わが永遠の魂』は6日に一枚のハイペース。
 
強迫的というか、そこにはやはり、
ある種の狂気が必要なのだと思う。
 
 
この展覧会では時系列に合わせ
初期の作品を見ることができます。
 
初期の暗さの中にすでに、
後年の爆発のエレメントが見てとれるのは面白い。
 
 

展覧会に寄せた草間さんのメッセージがとてもイカシてた。
 
〜 ・ 〜 ・ 〜 ・ 〜
さあ闘いは無限だ
もっと独創的作品をたくさんつくりたい
そのことを考える眠れない夜
創作の思いは未知の神秘への憧れだった
私は前衛芸術家として宇宙の果てまでも闘いたい
倒れてしまうまで
〜 ・ 〜 ・ 〜 ・ 〜
 
ポップで、ドットで、目ン玉で。
草間さんの狂気を堪能しました。


六本木 国立新美術館 草間彌生 わが永遠の魂
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山種美術館『日本画の教科書』展


根津美術館にサントリー美術館、
五島美術館に静嘉堂文庫。
 
「和」に強い美術館は数あれど、
わりと新しめの画に特化しているのが山種さん。
 
カラーがはっきりしていて、いいと思う。
 
山種美術館『日本画の教科書』展。
 
有名な作品が多く、日本美術のとっつきにくさ
みたいなものはありません。
 
詳細な作品データ(製作時年齢は興味深い)、
 
一般的なキャプションや
作者自身の声(記事など引用)のおかげで、
 
とても作品に入りやすかったです。
 
絵の具の盛りの力強さや鮮やかさと、
髪の毛一本の細やかさ。
 
動と静のエマルジョンとでも言ったらよいか。
 
ダイナミックさと繊細さが喧嘩せずに、
それぞれがしっかり存在してる感じが良かった。
 
「日本画はどうも苦手で」という方にも
おすすめできると思います。
 
 
 


山種美術館 日本画の教科書展
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『ダリ展』


六本木国立新美術館の『ダリ展』。
 
サルバトール・ダリは
20世紀初頭に生まれた芸術家。
 
時間から浮き上がっているかのような
彼の作品は、
 
鑑賞者の心をある時は不安に、
またある時には静寂へと誘います。
 
作品ごとにキャンバスの
目の詰まり方が違ったり、
 
また板や厚紙など
色々なものに描いているのが面白かった。
 
滑らかで硬い素材に
絵の具を走らせる場合と、
 
糸目がはっきりわかるくらい
目の粗いキャンバスに色をのせる時では、
 
彼の表現自体も変わってくるのではないでしょうか。
 

 
16、17歳の作品にすでに
ダリらしさがあるのには本当に驚きました。
 
ダリは、たくさんのアーティストのモチーフを
自らの作品に取り込んでいます。
 
他者の作品に詳しくないと
オマージュもできないので、
 
相当な芸術オタクだったのではと空想しています。
 
 
この展覧会でもっともインパクトのあったのは、
第7章「原子力の時代」。
 


大作『ポルト・リガトの聖母』は圧巻です。
絵の前から動けなくなりそうでした。
 
見てよかった。素直にそう思います。
 
 
美術館に行くと最近、
 
「原子力」、「ヒトラー」、「ナチス」、
そういったワードを目にすることが多くなりました。
 
気のせいかとも考えたのですが、
どうやらそうでもないようです。
 
戦争に明け暮れた20世紀から、
混沌の淵にある21世紀。
 
世界秩序が大きく変わろうとしています。
 
いま、さまざまな分野で
20世紀の検証総括が行われているのは、
 
或いは20世紀が歴史になり始めているから
なのかも知れません。
 
 
『ダリ展』には夥しい数の
デザイン画も展示されています。
 
舞台芸術や服飾に
ご興味の方も楽しめると思う。


ダリ展 六本木 国立新美術館
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Master Rocca
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自由が丘・九品仏駅から7分の床屋さん、理容六花です。
髪の毛を切る、ただそれだけで気持ちが軽くなるのはなぜでしょうか。
床屋さん、自由が丘、美術館に読書。興味の向くままに、まとまりなく綴っています。
〜・〜・〜・〜
スマートフォンの方もパソコン版が読みやすいと思います。PC版は自由が丘ブログTOPページからお入りいただけます。
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