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国立新美術館『生誕110年 東山魁夷展』


国立新美術館『生誕110年 東山魁夷展』。
 
展覧会のお話を伺っていたら行きたくなって、
最終日に滑り込みました。
 


魁夷の絵はとても静か。
内的なものも感じます。
 
静かさは吸音素材のような静けさで、
周囲の音も吸い込んで空間の静寂を作り出している。
 
そんな種類の静けさ。
 
 
彼の構図への強いこだわりは
新鮮な驚きでした。
 
描き方に関してもモザイク状に重ねてみたり、
その時々で挑戦が見えてうれしかった。
 
 
唐招提寺襖絵の数々は圧巻。
凄いもの見ちゃったという感触が身体に残っています。


六本木 国立新美術館 生誕110年 東山魁夷展
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東博『マルセル・デュシャンと日本美術』展

東博『マルセル・デュシャンと日本美術』展。
 
有名な「便器」作品を見ることができて面白かった。
 

デュシャンの作品を見ていると
アートってつくづくテツガクだなと思います。
 
アートがテツガクだと感じるのは
命題(タイトル)と答え(作品)が対をなしているから。
 
対でなければ方向か。
 
「無題(non title)」もあるけれど、
 
作品名を冠さないことそれ自体が
メッセージになっているのだと思います。
 

この展覧会の「デュシャンと日本芸術」
という切り口に関しては、
 

(この人はこういうアーティストと決めつけられるのを嫌いそうで)
デュシャン自体つかみどころがないこともあり、
 
利休さんの花生と長次郎の黒樂が
展覧会の〆(しめ)の作品で良かったのかどうか。
 
けっこう唐突な感じで
意図がつかめなかったです。
 


後半の日本芸術との紐づけ・掘り下げ方に、
わりと雑な印象がありました。
 
この展覧会は上野よりも六本木、
森美術館にとても似合うと思う。
 
この展覧会を東博でやった意味って何だろうか。
(あるいはそう思わせるだけで成功なのかな)


東博 マルセル・デュシャン 日本美術
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サントリー美術館 『京都・醍醐寺−真言密教の宇宙−』


サントリー美術館
『京都・醍醐寺−真言密教の宇宙−』。

醍醐寺といえば桜、
秀吉に茶会。

けれど醍醐の桜が有名なのは単に
境内に桜が植わっていたからではなく、

密教の信仰とも結びついていたことには驚きました。
(山水屏風・せんずいびょうぶ)

教えの深い部分を口述するのが
困難とされる密教の、

その心象風景に桜が在るのは不思議なような、
言わなくとも伝わるような。

端緒はどんな風だったのだろうか。


国宝の薬師如来は慈愛に満ちたまなざし。
ありがたみが普通じゃなかった。

あんなに大きな仏像を
よく東京まで運んできてくれたものです。

薬師如来脇侍は薬師如来さんに比べて
ずいぶん小っちゃかったけど、

やはり日光月光のおふたりなのかな。
(特に説明はありませんでした)


そして三宝院の障壁画、
これはうれしかった。

間近でゆっくり見ることができて幸せ。
もう一度見に行こうかと考え中です。


密教寺院の展覧会というと、たいていは
独鈷と曼荼羅の印象ばかりが残ります。

ところがこの
『京都・醍醐寺−真言密教の宇宙−』は、

ざっくり密教というよりも、
もう少し醍醐寺そのもの。

その輪郭を見せることに
成功していると思います。



サントリー美術館 『京都・醍醐寺−真言密教の宇宙−』 


サントリー美術館  京都 醍醐寺 真言密教の宇宙
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盆栽の美術館


大宮の盆栽美術館。
 
かえでの樹皮の滑らかさや、
松、真柏の雄々しさが普通じゃないのです。
 
岸信介の花梨や


大隈重信の松など、


著名な方々の所有物(元?)も展示。
 
展示点数は少なめながら、
逸品と対峙していると案外疲れるため、
 
十分満足のいく鑑賞となりました。
 

盆栽は200年300年と
経ている作品が珍しくなく、
 
そもそも所有という概念は
相応しくないのかも知れません。
 
むしろ刹那の連続たる、永遠の美術品を
ひと時お預かりしている。そんな感覚でしょうか。
 
手間と愛情と気の遠くなるような年月。
永遠といってもいいほどの生の輝き。
  
それら瞬間の連続、結晶化したものが
たぶん盆栽なのだと思います。
 
 
盆栽がお年寄りのご趣味という
ステレオタイプはあまりにも勿体ない。
 
おじいちゃんの土いじり的な、
変な先入観を持っていない外国人に
 
BONSAIが人気なのも
大きくうなずける話だと思います。
 
 
自由が丘からわずか一時間ほどと意外な近さ。
ワンデートリップにちょうどいい感じです。

足を延ばされる際には周辺の盆栽村もぜひご一緒に。
ひと鉢買いたくなること請け合いです。
 
 



さいたま市 大宮 盆栽美術館
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ミュ ゼ浜口陽三・ヤマサコレクション『忘れられない、』

ヤマサ醤油の倉庫をリフォームし、設えた、
ミュ ゼ浜口陽三・ヤマサコレクション。
 

東京エアシティターミナル向かいに
こんなミュージアムがあったとは知りませんでした。
 

こういうのをプライベートミュージアムと
でもいうのでしょうか。
 

 
企画展『忘れられない、』。
 
カロリーナ・ラケル・アンティッチさんの
可愛らしくて静かな絵。
 

彼女の名前は知らなくとも、どこかでその作品を
目になさっているのではないでしょうか。
 
一見意味のないモノたちを、
超精密な木彫で表現する前原冬樹さん。
 
彼の作品を見ていたら
 
過剰なテクニックで軽やかなメロディをつま弾く
押尾コータローのギターを思い出しました。
 
前原さんの作品、ブリキの柿には特に驚きました。
ブリキでできた古ぼけた柿。
 
あれは本当に木でできているのでしょうか。
 
ブリキの隙間から空っぽの中が透けて見えました。
いったいどうなっているのか、裏側からも見てみたいです。
 
展示されている作品たちは特徴的なものばかりで
 
前原さんが、取るに足らないモノたちを
モチーフに選ぶ理由や
 
作品によって木質を変えるワケは
聞いてみたい気がします。
 
 
向山喜章さんは四角い
ワックスアート(とでも言ったらよいか)。
 
外光の降り注ぐ広々したところ、
たとえば空港ロビーのような場所へ、
 
向山さんの作品をたくさん並べたら
面白そうだなと思いました。
 
三人三様。
 
懐かしいような、
それでいてとても静かな作品たち。

それらを紡ぐのが浜口さんのメゾチントです。
 

 
メゾチントは銅版画の一種。
恥ずかしながらメゾチントははじめて見ました。
 
浜口さんの作品は、黒に
(エネルギーを溜めているような静的な)躍動感があって、
 
浮遊感があって、
果物の瑞々しさにも驚きました。
 
 
ノスタルジア。
 
企画展『忘れられない、』は、鑑賞者の胸に
「あの頃」を届けたかったのかな、なんて思いました。
 
2018年3月24日(土)の解説鑑賞会は
作家たちの生(なま)を聞けるまたとない機会。これはぜひ。

 
それとカロリーナさんのワークショップは、
ご本人が講師というとても贅沢なワークショップ。
 
うう。本当に参加したい。
 
力のある作品ぞろいで、
こぶりな展覧会ながらとても楽しかったです。

 
 


美術館 浜口陽三 ヤマサコレクション 忘れられない、
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Master Rocca
プロフィール公開中 プロフィール
自由が丘・九品仏駅から7分の床屋さん、理容六花です。
髪の毛を切る、ただそれだけで気持ちが軽くなるのはなぜでしょうか。
床屋さん、自由が丘、美術館に読書。興味の向くままに、まとまりなく綴っています。
〜・〜・〜・〜
スマートフォンの方もパソコン版が読みやすいと思います。PC版は自由が丘ブログTOPページからお入りいただけます。
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